知らなかった!定番“以外”のおせち料理がおもしろい
数多くの「定番」があるおせちですが、それ以外にも様々な種類があることをご存知でしょうか。
今回は知っているとちょっと自慢できる!?定番以外のおせち料理をまとめてみました。
奉書(ほうしょ)巻き
奉書(ほうしょ)とは上質の和紙のこと。かつら剥きにした大根やかぶを奉書に見立て、具材を巻いた料理のことです。巻く具材としてはカニや数の子、洋風なものではハムやスモークサーモンなどがあります。
松風焼き
和菓子の松風に見立てた一品です。型に入れて焼いたひき肉の表面に、青のりやごまを振りかけた料理です。
青のりとごまの色味の違いを利用して市松模様になっているものは、お正月らしい華やかさがあります。
オーブンを使うと実は手軽にできる料理でもあるんですよ。
棒だら
関西のおせちの定番です。
干した鱈を水に戻してからあまじょっぱく煮つけた料理なんですが…この水に戻す作業が大変!なんと5日間前後かかるんです。
あらかじめ戻したものも売っているので、最近だとそちらを使う方が主流かもしれませんね。
絹田巻
絹田はもともと、布を叩いて柔らかくする道具の「砧」のこと。打ち出の小づちのような形を想像してみてくださいね。
その砧に形が似ていることから、この名がつきました。大根を始め、湯葉や薄巻き卵のような薄い食材で具材を包み、その美しい断面を見せる料理です。
八幡巻
ゴボウに鰻などを巻き付け、タレで煮る、または焼き上げる料理です。
八幡とは現在の京都府八幡市のこと。ゴボウの産地である八幡にちなんだ名前なんですね。
最近ではウナギの代わりにアナゴ、更には牛肉や鶏肉を使った八幡巻も登場しています。
菊花蕪
ただのカブの甘酢漬けではありません。
その名の通り、菊の花のような飾り切りを施した箸休めの一品です。
ラディッシュと小かぶを使うと紅白になり見た目にも華やかに。自宅で作るときは切り落としてしまわないように気を付けるのが大変そうですね。
チョロギ
見た目に一番驚くかも!?クネクネした見た目は貝類かなにかのようですが、実はシソ科の植物。
カリカリとした食感に二度驚くことでしょう。
梅やシソの風味に味が付けられていることが多いです。黒豆に添えられていることもあります。
見た目に臆さず、食べてみてほしい一品。
こうしてみると、まだまだ知らないおせち料理があることに驚きですね!
定番以外のおせち料理も、その由来や素材などを知っていると少し鼻が高いかもしれませんね。
Text: 中野 晃子(ライター。飲食関連の記事を得意とする。趣味は飲み歩きと料理と散歩。)